レザー&ペーパーアイテムズ, 2015

カルダー ファウンデイション

アレクサンダー・カルダーはモビールの発明者ということで知られていますが、彼は現代美術の歴史をすっかり変えたアーティストでもあります。ポスタルコはカルダー財団の依頼のもと、アーカイブに収集されている作品から、ドローイングを選び、トラベルウォレットやスナップパッドをデザインしました。ポスタルコショップでの展示では、ニューヨークにあるカルダー財団のアーカイブを訪ねて、これは! と感じて選んだ作品の写真や資料等の複製の展示とカルダー作品の上映会を行いました。テーマは多岐にわたり、テキスタイルデザイン、自宅の家具や道具、ジュエリー、動物のスケッチ、組み立て図、オモチャなどなど! カルダーって人生と作品とが切り離されていなくて、ありとあらゆるジャンルを超えてしまっているところが、なんとも素敵です。

 ポスタルコでは、その名にちなんで、カルダーの1946年の作品「ザ エス-シェープド ヴァイン」の組立て図をノートの表紙に採用しました。カルダーは、アメリカの郵便局が課した小包のサイズの制限に興味を持ち、パリのルイ・カレギャラリーで開催された戦後初の展覧会の際に、図面の仕様通りに現場で組み立てられる折りたたみ式の作品として、この大規模なモビールを制作しました。ノートのページには、スイスの有名なグラフィックデザイナーで写真家のヘルベルト・マッターによる歴史的な写真、カルダーによるドローイングやテキスタイルデザイン、そして作家自身や作家についての文章が散りばめられています。日本の伝統的な職人の技を駆使して制作された各商品のカラーウェイは、カルダーの作品の中から厳選されています。ポスタルコでは、コラボレーションのたびに膨大なリサーチを行っています。ニューヨークにあるカルダー財団のアーカイブには、26,000枚以上の歴史的な写真、数十枚のフィルム、13万点以上の資料が保管されており、その中には彼の人生のあらゆる側面を網羅するものが含まれています。カルダーが既成のジャンルの境界線を取り払ったことに触発されたこのコレクションは、20世紀を代表する芸術家の一人であるカルダーの多作な生涯を垣間見ることができます。